のののののーと

30代後半から将棋で初段を目指すブログ

指す将順位戦記 対三間飛車

こんにちは ののの です。
今日は第5期指す将順位戦2回戦vs島ノ葉 尚さんとの対局を振りかえります。

▲7六歩 △6二銀 ▲1六歩 △3四歩 ▲6六歩 △1四歩▲7八飛

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島ノ葉さんは相手が振り飛車なら居飛車居飛車なら振り飛車を好む対抗型党です。
いわゆる愛(相)がない将棋というやつです。本局は居飛車でいこうと決めていたのですが事前にそれを伝えるのもどうかと思い。先手なら▲2六歩、後手なら△6二銀と居飛車を宣言しようと思い△6二銀を指したのですが、どうやら日ごろの行いが悪いせいかこちらの意図は伝わっておらず何かたくらんでるのではと思われたらしいです。そして戦型は対三間飛車になりました。

△4二玉 ▲4八玉 △6四歩 ▲3八玉 △6三銀▲6八銀 △3二玉 ▲5八金左 △6二飛 ▲2八玉 △4二銀▲3八銀 △3一金 ▲6七銀 △5四銀 ▲5六歩

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さくさく進みます。ここまで色々分岐などはあると思うのですが、島ノ葉さん的にはこの形になるのではないだろうかと予想していました。

△6五歩▲6八飛 △6六歩 ▲同 銀 △6五銀 ▲同 銀 △8八角成▲同 飛 △6五飛 ▲6六歩 △同 飛 ▲5五角 △3三角▲6六角 △同 角 ▲6八飛 △6五歩  

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ここまで予定通りの局面です。
実は対局当日に一冊の本を購入したのですが、ここまで手順前後はあるものの本の通りに進んでいます。興味がある方、後手番で対三間飛車や対石田流でお困りの方はぜひ購入してみてください。

当日に購入したので読みこむ事が出来ず、島ノ葉さんが選びそうな手を選んでその変化だけチェックしてたので良くある変化とは言えここまで予想が当たるとは思いませんでした。

▲7七銀 △5七銀▲同 金 △同角成 ▲6五飛

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ここからは未知の領域ですが、ここで△5一金の時に(△7一金と迷いましたが)手がないでしょうというのがこちらの主張でした。
△5一金 ▲6八銀 △5六馬▲5二歩

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が、最近序盤党から中盤党に転職された(らしい)島ノ葉さんは手を作ってきます。
▲6八銀と馬にあて自然に見えた△5六馬により5筋の歩を取らせ▲5二歩とうちこみます。この順だと飛車をとられてしまいますが、先手陣は先ほどの▲6八銀により飛車の打ち込みに強い形になっています。
△6五馬 ▲5一歩成 △同 銀 ▲8二飛 △4二銀▲5一銀 △4一金打 ▲4二銀成 △同金左

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しかし飛車をくれるのならばと飛びつきました。その後▲5一歩成△同銀と と金を払いますが、▲6一飛という手があったらしく危なかったです。
△同銀にかえて△6九飛と打って次の△4九飛成~△4七馬の寄せをみたほうがよかったかもしれません。この寄せの筋はこの後ずっと出てきますが、指してるときには気がついていませんでした。
しかし図の金が縦に二枚並んだ形が意外と耐久力があるので優勢ではあるのではと感じていました。

▲8一飛成 △5四馬▲9一龍 △8八飛 ▲7九金 △8七飛成 ▲4六桂

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しかし攻め方がわからず攻めあぐねていると、中途半端な位置にいる馬が狙われはじめます。こちらは攻め方がわからないので受けきることも視野にいれながら指してました。
△4五馬▲3六銀 △4四馬 ▲7七桂 △6七歩 ▲4五香 △3三馬▲2五銀 △6八歩成 ▲同 金 △8九龍 ▲6九歩 △8四龍

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受けを続けますが、あまり受けの技術がないのでどんどん馬が押し込まれます。
これはまずいと思ったのですが、△8四龍という手が見え受けきれるのではと感じました。
▲3六歩 △5五角 ▲3七桂 △2四歩 ▲3四桂 △同 馬▲同 銀 △同 龍

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▲3六歩とつかれてコビンが空いたので△5五角と打ったのですが、ここでは単に△2四歩と催促するかもしくは△5二銀とさらに受けて自陣を固くするべきだったかもしれません。その後▲3四桂も△5二金と冷静に避けておけばよかったと思います。
本譜は桂馬が欲しかったので桂を取ることに意識が行き過ぎていた気がします。
▲4六角 △同 角 ▲同 歩 △3六龍▲5八金寄 △4六龍 ▲4七金

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自陣が比較的安全になったので再び攻め始めますが、手順に高美濃を作られてしまいました。やはり中終盤力が課題です。
△3六桂 ▲同 金 △同 龍▲6三角 △3三龍 ▲2六桂 △6四角

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再び防戦に追われますが、合間を縫って反撃と△6四角と打ったのですが、ここでは△5一銀などともう少し丁寧に受けたほうがよかったです。
▲3四歩 △2三龍▲6一龍 △2五歩 ▲4一角成 △同 金 ▲3三金

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角を切ってこられてこの▲3三金が激痛でした。ここではまだ少し残っているのではないかと思いながらも負けも意識しました。
△同 桂▲4三香成 △同 玉 ▲4四歩 △3二玉 ▲3三歩成 △同 龍▲6四龍

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▲4四歩の場面では△5四玉と迷ったのですが、▲4一龍と金を取られるのが気になったので△3二玉としました。このとき▲4一龍△同玉▲4三歩成があるのですが△4二金などで耐えれる事を考えてました。本譜は▲6四龍と角を取られたので幾分か自玉が安全になり、ここで勝ちになったのでは?と思いました。

△2六歩 ▲同 歩

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この局面で詰みがあるのではと思っていましたがすでに時間は秒読みに入っていたので自玉は詰まないと判断し無理に詰まさず詰めろをかけていくことにしました。実際は詰みがあるので、ぜひ考えてみてください。

△3六桂 ▲2七玉 △2八金▲1七玉 △2九銀 ▲4三歩成 △同 龍 ▲2四桂 △2二玉▲2五歩 △3五角 ▲2六角 △1八金打 ▲同 香 △同銀成
まで132手で後手の勝ち

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ここで島ノ葉さんの投了となりました。

本譜は序盤から中盤にかけて優位を築いたのですが、中終盤で攻めの方針と守りの方針がちぐはぐで、特に攻めの構想がまったく描けてなかった為に危ない展開となってしまいました。
指す将順位戦はこれで2連勝となりましたが、どちらも薄氷の勝利でした。
B級3組はみな実力が均衡していると思うので残り9戦頑張ろうと思います。

対戦してくださった島ノ葉 尚さんありがとうございました。